蓮さまは私をジーッと見つめる。
それも…真剣に…甘い煌きを二つの瞳に湛えて…。
私も俯き加減にチラチラと蓮さまを見つめる。
まともには見れなかった。
天と地の差の身分違い恋。
旦那さまが許してくれてもスムーズに事が運ぶとは思えない。
「!?」
蓮さまは私を抱き締める。
「……怖いのか?」
「え、あ…まあ~初めてですから…」
「初めてね…俺の相手して来たオンナはすぐに足を開く…軽いオンナばかりだった。
皆…如月家…次期当主とであるから…近づいてきたようなもんだ。徹が居た頃は
問題児でね…皆…仲良くはしてくれなかった」
「……」
抱き締めたかと思ったら、蓮さまは私を引き離した。



