グサッグサッ

 咲弥の言葉が俺の胸に突き刺さる。


 「……わかった!!俺は覚悟を決める!!!」


 俺は咲弥と神を置いて、部屋を出る。


 俺は一歩一歩、踏みしめて廊下を歩いてゆく。



 確かに俺は如月家の次期当主。


 由緒正しき家柄の生まれだ…。


 母上の前例もあるが…俺は…誰にも…美紗緒を渡したくない!!




 好きだ!!


 大好きだ!!!


 他の誰よりも……。



 厨房で美紗緒は泣いていた。


 「!!!?」

 
 俺は美紗緒の涙に…きゅんと胸が締まる。


 誰に泣かされた!!?


 神か??咲弥か???