『もしもし、里菜?
おはよう』
『んー……樹??
おはよう
今日は早いね?』
今起きたばかりであろう里菜の声はまだ頭がちゃんと働いていないのか、
ふにゃふにゃしていた
『お前さ、昨日何してた?』
まだ寝ぼけている里菜の言葉は無視して
俺は気になっていたことを真っ先に里菜に問いかけた
『んー…昨日?
普通に大学行ってたけどぉ…』
まだ寝ぼけてるな
いつもならきっとかわいいと思うしゃべり方も
不安な気持ちを持った俺にとったらイライラの原因になってしまう
『そうじゃなくてさ、昨日の夜何してた?
珍しく遅くまで起きてたんだろ?』
『昨日の夜ー…?
………あ、昨日の夜はね、お母さんに付き合わされて映画見てたんだ!!』
嘘……だな
本当に嘘が下手な奴
バレバレだっての…


