「けど……
やっぱり俺、あきらめらんねーよ」
「えっ?」
抱きしめられていた腕が弱まり、朝の左手が私の頬に置かれた
「ちょっ!!
朝!?」
「ちょっと黙ってろ」
どんどん顔を近づけてくる朝
抜け出そうと身をよじるけど朝の右腕にがっしり体を固定されていて全然抜け出せない
朝が全然知らない人に見えて怖くて
私の瞳には涙が浮かんでいた
「朝....やめて」
そんな私の言葉なんて気にしないで
朝の顔はもうすぐそこに迫っていた
キスされるー……!!
怖くて目を閉じた時、
「あんた里菜に何してんだ!?」
愛しい人の声が聞こえてきた


