ピピピッ
静かな部屋の中で体温計の鳴る音が響いた
「かしてみ?」
朝が手を出して心配そうな顔をしている
私はただボケーっとして体温計を朝に手渡した
「はぁ!?
お前39度もあるぞ!!」
体温計を受け取るなり大声で言う朝
「そんなにあったんだ...」
どうりでフラフラなわけだ
そんな呑気なことを思っていた私と正反対に慌て始めた人がいた
「おい、里菜大丈夫か!?
今日は俺が家まで送っていってやるから、今すぐ帰るぞ」
「ふぇ~?
いいょぉ
一人で帰れるから」
「まともにしゃべれてない奴が何言ってるんだよ
いいから帰るぞ!!」
私は朝に無理矢理引っ張られてフラフラになりながらも
図書館を出たんだ


