まんまるにあいにゆくんだ。*34page*

リリンと鳴った音が、
元気いっぱい走ってく。


「高いところ‥高いところ‥」


少し立ち止まって、キョロキョロとしていた時だった。


「お前さん、お前さん」


微かに聞こえた、ぼくを呼ぶ声。


「こっちだよ、お前さん」


声のした方へ歩いて行くと、緑色の何かがコロンと転がっていた。


「よく来てくれたの。悪いが、ひっくり返してくれんかね?」


ぼくは頭にハテナを浮かべながら、その緑色をコロンと転がした。

すると、


「ふわぁー。助かったわぃ‥」


その緑色から、手足と頭が出てきた。びっくりした。


「ふむ。お前さんとは初めましてじゃの?」

「あ、はい」

「ありがとうよ。心優しいお前さん」


しわくちゃの顔に、ヒビの入った背中。
不思議なおばあさんだ。


「お前さん、何を探してるんだい?」

「えと‥ぼくは、1番高いところを探してるんです」


そう言うとおばあさんは、のっそりと身体の向きを変えて‥


「じぃさん!じぃさんやっ!!」


そう大声をだした。


「なんじゃい、ばぁさん」


現れたのは、おばあさんよりもしわくちゃな、おじいさんだった。

のっそりのっそりと、ゆっくり歩いてくるそのおじいさんの背中は、おばあさんのよりも、綺麗に八角に割れている。


「この子が、1番高いところを探してるんだってさぁ」

「そりゃおめぇ、あそこしか無かんべぇ?」

「やっぱり、そうかね?」

「1番高いところを、知ってるの!?」


ぼくは、すごくワクワクした。


「おぅともよ。まず、この橙色の方向に歩いて行きんしゃい」

「そんでな、木がいっぱいあるところに出るけぇ、」

「そん中でも、白く光る木のてっぺんこそが1番高いところじゃ」


白く光る、木‥?


「お前さん、木登りは得意かゃ?」

「うんっ」


ぼくは、おじいさんとおばあさんに“ありがとう”って言って、また歩きだした。