リンリン。‥リリン。

キレイに響く、鈴の音。

ゆっ‥くりと目を開けた。すると、とてもとても高いところにいたんだ。


「わぁ♪」


これは、いつも見ていた景色。でも、いつもよりもはるかに高い。


「ここどこー?」

「ふふ。おはよ」

「ほぇ?」


声がした方を見れば‥


「うわ、まぶしっ」


黄色っぽい銀色の、優しい光を放つそれ。それはきっと。でも、眩しすぎて目を閉じちゃうー。


「ごめんごめん」


笑いながら白いふわふわを纏ったそれは、やっぱり。


「まんまるくんだぁ」


お隣に並んだまんまるくんはすごくおっきくて。


「キミはボクの隣にお引っ越し」

「お?」

「ほら見て。あれがボクたちがいつもお話していた木だよ」


下を見れば、白く光る大きな木。それから、プップーって鳴る光も、全部、全部、こぉーんなにちっちゃい。


「お星様があーんなにちっちゃいや」

「お星様?」


ぼくは、それらの光を指差してみせた。

すると‥


「あははははっ」


まんまるくんは、楽しそうに笑い始めた。


「あれは、お星様じゃないよ」

「う?」


やっと笑いが収まったまんまるくんは、ニコリと美しい微笑みを見せる。


「だって、キミだもん」

「ん?」

「キミが、お星様なんだよ」

「わぁ♪」


ぼくの身体を見てみれば、まんまるくんみたいにキラキラと光ってた。


「ぼく、お星様なの?」

「そうだよ。これで、いつも一緒にお話できるね」

「ずっと友達でいられる?」

「うん。‥ありがとう」

「ん♪」

「ふふっ」

「うふふー♪」






高い高い空の上。

リンリン‥リリンと鈴の音が聞こえたら、見上げてみて?


ほら、見える?

今日のまんまるくんは、どんな形?


それでね、その隣に居るのがぼくなんだよっ♪

見つかった?


それがチカチカと瞬いていたら、それは、ぼくとまんまるくんがお話してるの。

きっと、にこにこ楽しく笑ってる。



リンリン。


あ、ぼくはもう行かなくちゃ。まんまるくんが待ってるから。


リンリン。‥リリン。

リンリン。

   ーー‥リリン。