ぼくと同じ色の中。

なんにも見えなかったけれど、まんまるくんが側に居るから怖くない。


リンリン。


ほら聞こえる?鈴の音。


リンリン。



「まんまるくんの‥鈴?」

「そうだよ。ほら」



見せてくれたまんまるくんの鈴は、白い下向きの小さなお花だった。


リンリン。



「それ、妖精さんの!」

「ふふ」



リンリン。ーー‥リリン。



うふふ。まんまるくんが妖精さんだったのかな?

キラキラした優しい光は、ぼくも一緒に照らしてくれた。



「ねぇ、どこ行くの?」



ふわふわ、ふわふわ。
まんまるくんと並んでふわふわ。



「高いところだよ」

「高いところ?」

「そう」



にっこりと笑ったまんまるくんは、急にストンと立った。

それと同時に、浮いていたぼくの身体もストンと落ちて、コテンと転んだんだ。



「う゛ぅ」

「大丈夫?」

「うん」

「ここからは少し歩くよ」

「歩くの?飛ぶのはもう終わり?」

「ふふ。ほら、道を見てごらん」



顔を上げて前を見れば、そこにはーー‥



「うわぁー♪」



縦に色がいっぱい並んだキレイな道。



「いち、にぃ、さん、しぃ、ごぉ、ろーく、……んー?‥えっと」

「7色だよ」

「おー♪ななっ」



ピカピカと7色に光る道を、キラキラしたまんまるくんと歩いた。


ぐるぐる、くねくね。
くるり、ぴょん。


長い長いその道を歩いていると、なんだかだんだんと眠くなってきたんだ。




リンリン。ーー‥リリン。