「ねぇ、どうしてっ!?」


必死に叫んでみても、何も返ってこない。


「半分‥半分どうしたのっ!?ねぇっ」


キラキラとした光は、
青白くて弱々しい。


「なんで半分しかないのっ!ねぇ?答えてよっまんまるくんっ!!」


紺色の空に浮かんだまんまるくんは、まんまるじゃなかったんだ。


「まっぷたつ‥」


びっくりして、かなしくて、きゅぅ‥ってなった。


「まんまるくん‥」


まんまるくんは、こんな時でも何も言わない。


「食べられちゃったの?ねぇ、食べられちゃったの?」


久しぶりに会えた友達の変わりように、ぼくの目からポロポロ落ちる。


「誰に食べられたの?」


キュッと目を拭って、ぼくは変わり果てたまんまるくんを見た。


「ぼくが、犯人を探してあげるっ」


大好きなまんまるくん。
ぼくの友達だ。

あんなに、あんなに優しいまんまるくんを食べちゃうなんて。

‥許せない。


「待っててね。今、ぼくがーー‥」


スルリと木を降りたぼくは、とことこと歩き出した。