夢を見たんだ。

ぼくと、まんまるくんの夢。

まんまるくんは実は、ぽよんぽよんしていて、あの高い高い紺色までは、ぽよ~んって登っていくんだ。


ぼくもぽよんぽよんすれば、あの高いところまで行けるかなぁ?


ぽよんぽよん‥うふふ。


「う~ん‥」


まぶしい光で目が覚めた。それは、まんまるくんの静かな光よりも遥かに元気な光。


「おはよー‥」


こしこし目を擦りながら、朝のご挨拶をする。


「おはよう。ほら、上を見てごらん」


お母さんの優しい声で、ぼくは上を見た。


「うわーぁ」


空は青かった。


「うぉー」


ピンク色の屋根に登ってまた見ると、どこまでもどこまでも青だらけ。


「お母さんっ」

「なぁに?」

「お出かけしても良いんだよね?」

「ふふ。行ってらっしゃい。気をつけてね?」

「うんっ」


ぼくはとことこ歩き出した。

まんまるくんが来るのは、この青い空が紺色になった時。

だからそれまでは、まんまるくんと何をお話しようか考えながら、また高いところ探しだ。



まんまるくんと出逢ったあの紺色から、どれくらい経つだろう‥?

今日は久しぶりにお話ができるんだ。

ぼくは、ワクワクしていた。