ずんちゃっちゃー
ずんちゃっ
ずんちゃっちゃー
ずんちゃっ

たーかーいところにー

キラキラと光るきーみ

今日もお話しよーと

こーこで待ち合わせなーんだっ

まんまる光るきーみはー

今どこに居るのかーなー




さわさわざわざわと、木や風が一緒に唄ってくれたけどーー‥


「むう‥」


唄い終わっても、まんまるくんは来なかった。


「今日はお出かけでもしてるのかなぁ」


諦めて帰ろうとした、その時だった。



ポツリ、ポツリ、


「ん?」


真上に顔を向けると、


「わっ!」


目に何かが入った。


「これ、水‥?」


目をこすれば、もう水の姿はない。

そして、



ザァァァァーー‥



「うわっうわわっ!」


あっという間に目の前がかすむくらいに増えた水。


「これが‥雨?」


ぼくは急いで大きな葉っぱの下に隠れた。


「虹、見られるかな?」


雨にかすむ星たちを下に見ながら、水に触らないように葉っぱの下で丸くなる。



雨はザーザーと音を立てながら夜に響き、


それは、とても心地よい子守歌のようだった。