とことこと歩いて行った。

昨日も歩いたこの道を。
重たい灰色のこの道を。


「今日は雨と虹の話をしよう♪」


ぼくはウキウキしてた。
新しくできた友達。
とても大きくってまんまるで、キラキラ綺麗な友達っ。


「あれ?」


ぼくはまた、木のいっぱいあるところまで来た。


「光る木が‥ない」


昨日と同じくらいの時間のはず。

真っ黒な友達が、夜になるぞーって告げに行くこの時間。

でも、白く光る木がないんだ。


「えっと‥たしか、この辺のはず」


ぼくは、昨日よじ登った木を探した。


「う?これかな?」


大きな大きな幹。
それは、穴ぼこだらけ。


「ん。これだ!」


ぼくは昨日と同じように、この高い木を登り始めた。


「んーしょ。んしょ」


高い高い木は、とても高い。


「ん‥しょ。ふぅ」


1回登ってるから、昨日より楽だったかな。

またてっぺんに座って、まずは下を見る。


「わぁ♪」


今日も下には、お星様がいっぱいだった。

これも綺麗だけど、まんまるくんの方が綺麗だよね♪


「あれ?」


上を見たぼくは、首を傾げた。


「まんまるくん?」


上は真っ黒だった。
この真っ黒は、ふわふわの所為?

でも、ふわふわの姿も見えない。

ただ、一面に黒が敷き詰められていた。


「まんまるくん‥まだ来てないのかな?」


ぼくは、唄いながらまんまるくんが来るのを待つことにした。