「七宮凪!」 急に呼ばれた名前に、ビクリと身を竦ませる。 どうやら考え事をしていたせいで、呼ばれた事に気付かなかったらしい。 魏戎が少し引き攣った笑みを浮かべたまま、私を見つめている。 「……遅刻の上に無視か?」 「は、はい!居ます!居ますってば!!」 慌てて大きく首を振り返事をすると、魏戎は呆れたように溜息を吐いて次の生徒の名前を呼んだ。