「俺のホームルームを遅刻するとは……いい度胸だな」 そう言って教卓の男はニヤリと不敵な笑みを浮かべた。 「……違うんです。学校には着いてたんです……けど……」 「……けど?」 言葉を詰まらせる私に、教卓の男はムカつく笑みを浮かべたまま私の答えを待っている。 「……遅刻して……スミマセンでした」 とても嫌な顔をしながらそう呟くと、周りの皆が可笑しそうに笑った。 「素直でよろしい。それではホームルームを始めようか」 その……魏戎の言葉と共に、生徒の出席確認が始まった。