「馨さんは……」 その私の言葉と共に、彩乃さんはニヤニヤと笑って、廊下を指差した。 そこには眞水さんと馨さんが……何やらいい感じで話している姿が見えた。 「あっと……邪魔はしない方がいいみたいですね」 そう言って笑うと彩乃さんに小さく手を上げ、教室へと向かう。 そしてついに私の教室の扉の前に着いたその瞬間、ホームルームの始まる最後の鐘が鳴り響いた。 ……マズイ!! そう思い勢いよく扉を開くが……時すでに遅し。