「よ、おはよ!!今日もギリギリだな」 そう言って彼はニッコリと眩しい笑みを見せる。 黒に赤いラインの入った制服を着た、黒髪の少年。 「おはようございます……火伏さん」 そう言ってペコリと頭を下げると、彼は少し眠たそうに欠伸をしながら手をヒラヒラと振って見せた。 「じゃ、ちょっと急いでるので!」 同じ様に小さく手を振り笑みを返すと、少し小走りで自分の教室へと向かって廊下を走る。