「……凪」 彼は諭す様に、私の名前を呼ぶ。 それに答える様に私の震える手から彼を解放すると、彼は静かに目を閉じた。 それからゆっくりと、私は手を振り上げる。 その手に握り締めた……美しい剣(ツルギ)を。 私の手は剣を高く振り上げ、その震える切先は真っ直ぐに彼の心臓を差している。 「愛している……凪」 その彼の呟きと共に私の剣が……振り下ろされた。