『止めなさい!!それを抜けば結界の効力は消える。この場にも鬼達が入り込める様になってしまう!!』 しかしそれを無視して朧源がその剣を引き抜くと、辺りが更に激しい光に包まれ……目の前の巫女様の姿が消えて行った。 『……馬鹿な……事を……』 その彼女の憐れむ様な呟きと共に、辺りが静かな闇に包まれる。 「……どう……なったの?」 その私の震える問いに、朧源は剣を手にしたまま私を見つめた。 「凪……お前に私の本当の心を言おう」 そう言って朧源はとても真剣な顔をする。