「……っ!……」 小金井さんが苦しそうに呻き、苦痛に顔を歪めた。 彼が身を捩ったせいで、額に置かれていたタオルが布団に落ちる。 落ちたタオルを手にすると、それは彼の熱を吸い温かくなってしまっていた。 そっと握っていた彼の手を放すと、枕元に置いてあった水桶にタオルを浸した。 それをよく絞り綺麗に畳み直すと、彼の額に乗せる。 指先がほんの少し彼に触れた……その時だった。 目の前が一瞬にして深い闇へと包まれ、そしてどこからか……誰かの声が聞こえて来た。