「……何なのよ。アンタ達ここの犬?」 呆れた様に溜息を吐き、二匹の頭をそっと撫でると、二匹は嬉しそうに目を細めて私の手をペロペロと舐めた。 「犬じゃなくて狼ですよ」 急に聞こえた声に振り向くと、そこには一人の少女が立っていた。 まるで太陽の様な眩しい笑みを浮かべ、少女はクスクスと笑っている。