鬼守の巫女


「鬼の一撃が思った以上に致命傷だったらしく……」

「手を……握ればいいんですか?」

土室さんの言葉を遮ってそう問い掛けると、土室さんは小さく頷いて答えた。

……そっと……小金井さんの手を握る。

熱があるのか焼ける様に熱い彼の体温を感じたまま、その手を強く握り締める。

しかし小金井さんはそれに気付かないのか、苦しそうに呻くだけだった。