「な、何!?」 一歩後ずさり顔を引き攣らせたその時、その銀色の塊の正体に気付く。 ……犬だ。 銀色の美しい毛並みの……犬。 それが二匹、私に突進してくる。 「ちょ、え、えぇええ!?」 銀色の犬に向かって来るなと首を振って見せるが、彼らにはそれは理解出来なかったらしい。 次の瞬間、ドンっと言う胸への衝撃と共に、廊下に背中を強打した。