「ああ、お前か。稔が通じてた鬼って」 「通じてなんかいないよ。僕と稔は友達だ。お互いの大切なモノを裏切ったつもりは無いよ」 小金井さんの問いに瑠愧は無表情のまま素っ気なくそう答えた。 するとその答えが不満だったのか、小金井さんの表情が一気に険しくなる。 「随分とモノ好きな鬼だな。だから巫女サマも守って見せるってか?」 そう言って小金井さんは小馬鹿にした様な笑みを浮かべる。