「見~つけた」 その声と共に屋上の扉が勢いよく開かれる。 コツコツと靴底がコンクリートの地面を叩く音が聞こえ、そして一人の少年が姿を現した。 「おやおや巫女サマ。こんな所にお一人ですか?」 そう言って小金井さんはニヤリと笑う。 「……小金井さん」 小さく彼の名を呼んで一歩後ずさると、彼は首を傾げて見せる。