ゼイゼイと更に荒くなった呼吸と、壊れそうなぐらいに爆音を響かせている心臓。

とっくに私の限界を超えている。

しかし……休むわけにはいかない。

「負けられないってば!!」

「にゃ!!」

自分を奮い立たせるその掛け声と共に、琥珀が私を励ます様に大きく鳴いた。

その声に励まされ、滲む汗も荒い呼吸も痛む脇腹も壊れそうな心臓も無視して……階段を駆け上って行った。