鬼守の巫女


しかし四階に差し掛かった辺りから、ゼイゼイと呼吸が荒くなり足が重たく感じた。

……十五階建のこのビルの屋上はまだまだ遠い。

昨日の夜だって……休み休み登っても辛かったのに!!

そんな事を心の中で叫びながら、必死に階段を掛け上る。

しかしその途中も、何処からか誰かの叫びと、激しい戦闘音が聞こえて来た。

しかもその反動なのか、微かにビルが揺れている気がする。