鬼守の巫女


……間違いない。

あれは……魏戎だった。

姿も声も……私の知っている魏戎と同じ。

そんな事を考えながら彼を見つめていると、不意に彼と目が合う。

彼は私の視線に気付くと、《どうした?》と問いた気に、不思議そうに首を傾げた。

それにブンブンと首を横に振って答えると、魏戎はまた眉を顰めて私を窺う様に見つめると、元の話し合いへと意識を戻した。