「ここだ!!」 少し息を荒げた火伏さんは、そう言って目の前の扉を押し開く。 「……っ」 ギィと耳障りな音が響いた後に見えた男の姿に思わず息を呑む。 「……土室さん」 そう擦れた声で細身の剣を手にした彼の名を呼ぶと、彼は私を見つめ少し悲しそうに笑った。 その彼の後ろには立派な祭壇が見え、そしてその中央に……小さな石が祭られているのが見える。