「出来るだけ……殺さない方向で」

火伏さんは魏戎を振り返ってそう言うと、魏戎はそれに小さく頷いて返す。

「行くぞ」

その火伏さんの掛け声と共に、ビルの地下への入口へと向かって走り出す。

「……なっ!!」

生徒達は走り寄る彼等の姿を見て驚いた様に目を見開くが、その次の瞬間にはドサリと地面に崩れ落ちた。

……どうやら気を失っているらしい。

地面に倒れた生徒を横目で見ながら、生徒達を薙ぎ払いどんどん進んで行く二人の後を追って行く。