鬼守の巫女


「買い物に行く。必要なモノは無いのかと聞いた」

魏戎は私に向かってそう言うと、早くしろとばかり首を傾げ私の答えを待っている。

「買い物って……そんな事したらバレちゃ……」

そこまで叫んで目の前の魏戎を見つめる。

すると彼の髪と瞳が、瞬く間に濃い茶色に染まっていった。

「これなら誰にもバレないさ。そんなに顔が割れている訳ではないのでな」

そう言って魏戎がニヤリと笑う。