「アイツは朧源様の為なら……きっとお前でも殺す。……それでもアイツを守るつもりか」

火伏さんはそう言って悲しそうに笑うと、静かに俯く。

眞水さんは背を向けたまま何かを考える様に暫く空を仰ぐと、それからそっと火伏さんを振り返る。

「……勿論だ」

そう言って眞水さんは優しく笑うと、そのまま歩いて行ってしまった。

彼の最後に見せた笑みは優しく、そして全てを赦す様に強い……そんな微笑みだと思った。