「まって!行かないで!!」 そう男を呼び止めると、男は足を止めて静かに私を振り返った。 「もしも次に会う事があったなら……その時、俺は躊躇う事無くお前を殺す」 男はそう言うと、凍り付く様に冷たい瞳で私を見つめた。 初めて見せた男の瞳に恐怖を感じ、思わず一歩後ずさる。 「……運命とは残酷なモノだな。鬼守の巫女」 男はそれだけ言うと、悲しそうに笑ってまた歩き出した。