「何故俺達には何も教えられない?朧源様は全て知っていたんだろ?」 「当たり前だろう?鬼を狩る為に存在する一族が、鬼の力により守られているなどと知れば、信仰心や士気に関わりかねん」 火伏さんの呟きに魏戎はそうそっけなく答える。 「お前達に与えられている常人には有り得ない力。それは元々、鬼の力だ」 「……は?」 魏戎の語る真実に、火伏さんが気の抜けた声を漏らす。