「すでに瑠愧達と戦闘が始まっている様だな。お前の父親を連れてとっととココを出る。弱まっているとはいえ、流石に結界の中心部では辛い」

魏戎のその言葉にハッと顔を上げる。

今まで気付かなかったけれど、魏戎の顔色が酷く悪い。

息が荒く、額には微かに汗が滲んでいて、表情もどこか苦しそうだった。

「もしかして結界に近付くと苦しいの!?」

その私の問いに魏戎は少し考える様に視線を逸らすと、それから小さく頷いた。