勢いよく身を翻し、裏道に足を踏み入れる。 車も人もあまり通らないこの道には電灯が少ない。 空に浮かぶ月の淡い光と、頼りない電灯の光が静かに私の帰り道を照らしていた。 辺りはシンと静まり返っていて、どうやらこの道を歩いているのは私だけの様だ。 ……ちょっと、怖いんだよね。 誰もいない道を早足で進みながらギュッと鞄を胸に抱くと、不意に民家の塀に貼られているポスターに目が止まる。