土室さんの手を握っていた私の手の平が、微かに赤く染まっていた。

……血。

どうやら彼の傷口から血が滲み出てしまった様だ。

「……運命……か」

小さく呟きグッと拳を握り締めると、何も出来ない現状と、逃れる事の出来ない未来に……ほんの少しだけ心が揺らいだ。