「彩乃さんは……こんな時間にどうしたんですか?」 「私は大地さんの看病中です。丁度お水を替えに来たんです」 彩乃さんはそう言って、手にした小さな水桶を私に見せる。 「土室さん……大丈夫なんですか?……あの……怪我とか」 ……あの魏戎との戦闘で、倒れた彼の姿を思い出す。 普通の人間なら死んでいてもおかしくない怪我に見えた。