……昨日、あの《約束》のあと、私達は色んな事を話した。 私の住んでいた街の事、お父さんの事。 学校の事に、好きな音楽の事。 そんなどうでもいい他愛も無い話を、鬼は興味深そうに聞いてくれた。 話を続けるうちに……次第に警戒心も薄れて行った。 鬼は恐ろしいモノだと思っていたけれど……結構人間臭い所がある。 好きなお笑い芸人の話に食い付いてくるわ、プッチンプリンはお皿にプッチンして食べる派だわ、朝にやっているお天気お姉さんはメチャクチャ可愛いとか……どんどん鬼のイメージが崩れて行く。