「捺様、玲様……ご苦労様でした。こちらも今、終わった所で」 そう言ってスーツ姿の男は私を見ると、深々と頭を下げる。 「鬼守の巫女様。やっと我々の元にお戻り頂けるのですね」 男は嬉しそうに顔を綻ばせると、まるで拝む様に深く頭を下げた。 「行け。鬼守の巫女は俺達が連れて行く」 眞水さんが冷たくそう言うと、男がもう一度頭を下げて足早に去って行った。