「どうして……助けてくれたの?」 私のその問いに、火伏さんが少し真剣な瞳で私を見つめた。 「お前が……鬼守の巫女だからだ。俺たちは生まれながらに鬼守の巫女を守る事が決められている。……命に代えても……な」 彼はそう言って自嘲気味に笑って見せると、ズボンのポケットから携帯電話を取り出した。 「もう……終わっている頃か」 携帯の時計を確認して、彼が小さく呟く。 「終わってるって……何が?」 その問いに誰も答えてくれないまま、三人で私の家へと向かって歩き続けた。