「巫女は修業を積み、鬼を封じる力を手に入れた。今でこそ薄れたが、昔は特別な力を使える人間が沢山居たからな。そして巫女は……高位の鬼を倒しに行った」 「それが……その鬼?」 その私の呟きに鬼が頷いて答える。 「しかしそこで何があったのか、事もあろうか鬼と巫女は恋に落ちた。……愚かしい事にな」 鬼はそう言って呆れた様に溜息を吐くと、また話を続けた。