「食べちゃいたいくらいに」 少女は私の耳元でそう付け足すと、ニヤリと妖しい笑みを浮かべた。 その姿はとても妖艶で、私は自分が女である事も忘れて、美しい鬼の少女に見惚れる。 ……美しい鬼。 それは人を惑わし喰らう悪しき存在。 そんな事が頭を廻る中、ただ少女から目が離せなかった。