「な、なにこれ!?」 驚きの声を漏らし、手の平の奇妙な猫と無表情の少年を交互に見つめる。 「式神」 「し、しきがみ?」 少年の言葉を繰り返すと、少年がコクリと頷く。 「一人じゃ暇でしょ。貸してあげるよ」 少年がそう言うと、猫は嬉しそうにピョコピョコと私の手の平の上で跳ねる。