薄暗い部屋の中で、窓からそっと空を見上げた。 昼間はあんなに晴れていた空は灰色の雲が覆い尽くし、月も星の姿も見えない。 空からは今にも雨が降り出しそうで、微かに雨の香りがする気がした。 「……お腹空いたな」 ぎゅるる~と情けなく鳴るお腹を押さえたまま、悪趣味な真っ赤なシーツの敷かれたベッドに倒れ込んだ。