「ま、待て!!」

火伏さんが慌ててそう叫び走り寄ろうとすると、少女はワザとらしく私の首筋にナイフを突き付けて見せる。

「動かないでって言ったでしょ。巫女が死ねばアンタも死んじゃうんでしょ?そんなのは嫌だよね?」

そう言って少女はニッコリと笑うと、そのまま私の横に座りドアを閉めた。

そして男が助手席に座り、少年が運転席に座ると車が急発進する。