「さぁ、巫女も手に入った事だし帰りましょ?ワザワザ戦う必要もないでしょ?」 少女はそう言って鬼の男を見つめる。 「……仕方がないな。せっかく面白くなってきた所だったんだがな」 男は少し惜しそうにそう言うと、そのままスタスタと私に歩み寄って来た。 すると後ろに居た少年が路上に駐車してあった乗用車の窓ガラスを素手で割り、車のドアを開けた。 すると少女は私の手を引き、その車の後部座席に私を乗せる。