「いいのかな?それ以上動いたら、巫女様死んじゃうよ~」 そう言って女の子はクスクスと悪戯っぽく笑った。 私の首に鋭いナイフを突き付けるその女の子の後ろには、赤と黒のキャップを目深に被った男の子が見えた。 キャップと同じ様に赤と黒で統一されたポロシャツに、短パン。 まだ小学校の高学年ぐらいに見える無表情の少年は、やはり髪は銀色で瞳が赤い。 ……鬼。 そう思ったその瞬間、少女が私の手をギュッと握った。