「……チッ!」 火伏さんは小さく舌打ちをすると、地面にトンと着地をする。 鬼の男も同じ様に綺麗に着地を決めると、それからニヤリと笑ってまた彼に迫って行った。 それから激しい攻防が続き、次第に火伏さんが押され始める。 そして次の瞬間、鬼の腕が火伏さんの腹部を突き抜けた。 「……ガハッ!!」 火伏さんが目を見開き声を漏らすと、彼の腹部から夥しい血が溢れ出した。