「待って!悪いのは私なの!お父さんも火伏さんも悪くない!!」

「お優しい方ですね。やはり貴女は巫女様に相応しい。その優しいお心で……この一族の為に生きては下さいませんか?そうすれば貴女は世界と……この二人を救う事が出来る。さぁ……凪様」

土室さんはもう一度私に向かって手を差し伸べると、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。

……どうしたらいいの。

その問いが頭の中に廻る。

……選択肢なんてない。

私にはこの手を取る事しか出来ない。