「先代の巫女……お前の母親が死んだその時、同じように当主達も死んだ。そうやって当主は代替わりをするんだ。前の当主達が全て死に、そして新たな同世代の当主達が後を継ぐ。それがこの皇一族の……呪いだよ」

彼はそう言って自嘲気味に笑うと、それから困った様に笑った。

「ごめん。別にお前を責めてるつもりも、脅してるつもりもない。ただ……知っていて欲しかったんだ。お前に……俺達の命が掛っている事を」

彼は悲しそうに瞳を揺らしそう呟くと、私にそっと手を伸ばす。

彼の伸ばした手は驚愕の真実に怯える様に瞳を揺らす私の頭を、ポンポンと優しく撫でる。